DJの始め方とは?何から始めればいいのか

ギター、ピアノなどの楽器やヴォーカリストと比べると、DJは何から始めればいいのか分かりづらいものです。
しかし音楽を扱い人前で披露するという点で、DJも始め方の流れは楽器と一緒です。具体的には以下の3段階で進めましょう。
- DJがどんなものか大まかに知る
- 必要な機材を準備する
- プレイの練習をする
今回の記事では、この流れに沿ってDJについてご紹介します。最近ではPCやスマートフォンの音源でDJできる機材もあるため、気軽に始めることができますよ。早速見ていきましょう。
DJとは?

DJという言葉はいろいろな場所で耳にするものの、具体的に何をやっている人を指すのでしょうか?
テレビ出演しているヒップホップグループや、クラブや野外フェスなどでDJを見る機会があっても、何をしているのか初心者には分かりづらいものです。
まずここでは、DJとはどんなものなのか簡単にご紹介します。
DJは何をする人なのか
DJという言葉は「Disc Jockey」の略です。「Disc = レコードやCDなどの記録媒体」「Jockey = 騎手、機械を操作する人」のこと。
ですのでDJとは、「記録されている既存の音楽を、機器を使って再生・選曲・操作・指示する人」を指します。かなり包括的で広い意味を持っているのですね。
DJといえば「クラブイベントで曲をかけている人」「レコードを擦るスクラッチ」「ヒップホップ系の音楽」などのイメージが強いですが、ラジオなどで選曲~再生をする人もDJです。
また、複数の楽曲を違和感なくつないだりアレンジして、新しい音楽を提供することもあります。オリジナルの作曲や楽曲制作を行うDJもいます。
「記録された既存曲を使って、TPOに合わせた選曲やプレイ(演奏)を行う人」というイメージを持っておけば間違いありません。
【DJ初心者】そもそもDJってなにしてるの?
DJのスタイルの違い
先述したようにDJの役割は幅広いので、ひとくちにDJと言ってもさまざまなスタイルがあります。ここでは代表的なDJのスタイルをご紹介します。
クラブDJ
クラブ(かつてのディスコ)に代表されるナイトシーンの会場で、場に合わせた選曲・プレイをするDJのこと。
曲のBPM(テンポ)、音量、曲調など、違和感がないようにつないでいく技術や、客層やイベントの内容に合わせた選曲のセンスが問われます。
バックDJ
ヒップホップグループ、レゲエグループ、シンガー、ダンサーなどのサポートでトラック(楽曲)をプレイするDJのこと。
単に曲を流すだけでなく、作曲、トラックの作成、ライブ用のアレンジ・ミックス・ステージングなど、さまざまな重要な役割を担います。また、ロックバンドにDJが参加して個性を出していることもあります。
パーティーDJ
パーティー会場で選曲・プレイを行うDJのこと。クラブDJと異なる点は、パーティの趣旨に合わせてよりTPOを意識する必要があることです。
ダンスミュージック主体で盛り上げるべきなのか、R&Bなどで落ち着いたいい雰囲気を演出するのか、あくまでも場の空気に合わせた立ち回りができるスキルが必要です。
フェスDJ
野外フェスなど、大型の会場で多くのオーディエンスを前にプレイするDJのこと。クラブや室内パーティー、バーやラウンジといった会場とは音の響き方や機材の勝手が異なり、経験値が必要なスタイルです。
世界的な人気DJが、大会場でお客さんを盛り上げているのを見ると憧れますね。
ラジオDJ
ラジオ番組で曲をかけるDJのこと。ラジオパーソナリティと明確な区別はありませんが、深い音楽知識とこだわりの選曲、トーク力で人気・知名度の高いラジオDJは多いです。
ほとんどトークはせず選曲した楽曲をどんどん繋いでいく、音楽主体の番組を放送するスタイルのラジオDJもいます。
DJにも種類がある
もともとDJはアナログレコードを使用するのが一般的でしたが、現在はCDやデジタル音源を使用するスタイルも主流になっています。
ここでは、使用する音源や機材で分けられる主なDJの種類やメリット・デメリットをご紹介します。
PCDJ
専用ソフトと「PCDJコントローラー」を使い、パソコンに入っている曲でDJをする方法。近年ではスマートフォンやタブレットでもDJできる機材があるため、非常に手軽に始められて初心者におすすめです。
メリット
- 必要機材が少なく済み、リーズナブルで初心者向け
- コンパクトで低価格帯のPCDJプレーヤーが増えている
- 多数の曲を持ち運べるので、ジャンルを問わず選曲ができる
デメリット
- パソコンやスマートフォンのスペックに左右される
- 設定や接続など難しく感じることがある
- 機材トラブルが発生しやすい
初心者はパイオニア DDJ-RBとrekordboxでDJデビューしよう!
アナログDJ
音源にアナログレコードを使い、「ターンテーブル」という機材で再生・プレイするDJの方法。最初期のDJスタイルで、本格的にDJをやりたいならぜひチャレンジしてみたいところです。
メリット
- アナログレコードの温かみのある音でプレイできる。レコードを収集する楽しみもある
- 「レコード針」を落とせば音が出るので、機材トラブルが少ない
- アナログDJならではのテクニックがある
デメリット
- 必要機材が多く高価で、音源もレコードを揃える必要があり高コスト
- レコードが大きくかさばるので持ち運びが大変
- レコードの状態によって音質にばらつきが出る。ケアが必要
DJ Fred W – More Analog Hiphop Turntablism
CDJ・データファイルDJ
CD、USBメモリーやSDカードなどの媒体に記録された楽曲を使ってDJする方法。DJ用CDプレーヤーを使って音源を再生しプレイします。高い安定感から多くのクラブの常設機材にもなっており、習得しておいて損はありません。
メリット
- 既に所有しているCDやCD-Rに書き込んだ曲、USBメモリーなど音源選択の幅が広い
- 常設機材になっている会場も多く、USBメモリーを使えば持ち込み機材を軽量に済ませられる
- 最新機種は高音質で、ターンテーブルと遜色ないプレイができるモデルもある
デメリット
- 機材の種類や価格帯で操作感が異なることが多い
- 機材が高価で、精密機器なので壊れやすい
- CD盤面の傷や、CD-R、USBへの書き込みの不具合などでトラブルが起きる
DJ初心者のためのCDJとDJミキサーの使い方 / Tutorial “HOW TO CDJ AND DJ MIXER vol.1”
DJを始めるために何を準備すればいいの?

DJを始めるためには、DJ特有のテクニックを実践するための機材や、音を出力してモニターするための機材が必要になります。
ここでは、DJを始めるにあたってまず何が必要かをご紹介します。
DJコントローラー
これからDJを始める初心者におすすめなのが「DJコントローラー」を使う方法です。
クラブやパーティーなどでプレイするDJは単に曲をかけるだけでなく、複数の楽曲をつなぐ、切り替える、重ねる、音量・音質を調整するなどの技術を用いて場を作ります。
従来は、音源再生用のターンテーブルかCD・データファイルDJを2台と、それらをつないで音を切り替えたり操作するためのミキサー1台を揃える必要があり、価格も高くなりがちでした。
DJコントローラーは、これらのプレーヤーとミキサーが一体型になっており、1~3万円程度で十分な機能のモデルが手に入ります。
最近のコントローラーはパソコンやスマートフォンなどのデジタル音源を使えるものが主流になっており、初心者が手軽に始めるには最適です。
Pioneer DDJ 400 Performance Mix – EDM, House, Reggaeton
DJターンテーブル
本格的なアナログDJにチャレンジしたいと思ったら、「DJターンテーブル」が必要です。ターンテーブルはアナログレコードを再生してDJするための機材のこと。
CDJやPCDJではできないターンテーブルならではの技術があり、特にDJ技術を競う大会で使われるテクニックにはアナログでないと不可能なものもあります。
先にターンテーブルで始めてDJ技術の基礎を身につけてから、デジタルに移行するというのもひとつの良い方法です。
ただしアナログDJの場合、ターンテーブル2台の他に、ミキサー1台、カートリッジ(レコード針)、接続用ケーブル、ヘッドフォン、スピーカーなど必要になるため、最低でも10~20万円程の予算は必要になります。
DJ ANGELO – Funky Turntablism
PC(PCDJ)
PCDJでは、DJコントローラーにつなぐPC(パソコン)やスマートフォンの性能も重要です。
PCのスペックが低すぎると、プレイ中にソフトがフリーズして音が止まるなどトラブルの原因になります。また、使用するコントローラーによって必要なPCのスペックも異なります。
おすすめはAppleのMacです。現場に持ち込むことも考えるとMacbookが特に良いでしょう。Macは音楽系のソフトが充実している上に、ハードとOSが両方Apple製なので良い意味でバリエーションが少なく、トラブル解決もしやすいのが理由です。
Windowsと比べて動作が安定していて速いものが多く、プロのDJ含め多くの現場でMacが使われています。
ヘッドホン・スピーカー
DJコントローラーやターンテーブルだけだと音が出ないので、出音を聞くための機材が必要になります。
「ヘッドホン」は次にかける曲を確認するために使います。外に出ている音ではなく、あくまで自分だけが聞いて確認するための機材です。DJ用には「モニターヘッドホン」を選ぶのがおすすめ。
お客さんに聞こえている音を確認するために必要なのが「外部スピーカー」です。DJコントローラーやミキサーに直接つないで使える「アンプ内蔵スピーカー」がおすすめ。
ソフト・アプリ
PCやスマートフォンでDJをするなら、コントローラーと連動してDJプレイを可能にする「DJソフト・アプリ」が必要です。
ソフトによって現場での普及率、得意な音楽ジャンル、搭載機能、対応OSなど異なり、自分に合うものを選ぶのが重要になります。
コントローラーによってソフトが付属するもの、対応ソフトが限られるものなどさまざまですので、使いたいソフトに合うコントローラーを選ぶのがポイントです。
Serato DJがSerato DJ Proに生まれ変わりました-最新情報
おすすめ機材は?
ここまで、DJを始める際に準備するべきものを見てきましたが、具体的にどの機材を選べばいいのでしょうか?
以下の記事にDJ初心者におすすめの機材やソフトがまとまっています。これからDJを始めたい方はぜひ参考にしてみてください。
DJ初心者の練習方法

DJ機材も揃えたし、いざ始めよう!と思ったものの、一体何から練習すればいいのでしょうか?ここではDJ初心者がまずやるべき練習方法をご紹介します。
大前提:DJは違和感なく曲をつなげる必要がある
クラブなどで実際にDJがプレイしているのを聞くと、曲が止まらず次々に続いていくのが分かります。また、全く違うアーティストの曲を違和感なくつなげて盛り上げたりもしますね。
つまりDJの練習でまず意識すべきことは、「違和感なく曲をつなげるポイントは何か」ということです。具体的には以下の点に着目しましょう。
- 拍と小節を理解する
- 曲をカウントで数える
- 曲の構成を掴む
- コントローラーやミキサーで切り替える練習をする
拍と小節とは何か?
学校の音楽の授業などで「4拍子」「1小節」など、リズムを表す音楽用語を耳にしたことはあるでしょう。DJをやる上で、楽曲のリズムを理解することはとても重要です。
楽曲にはそれぞれ「拍子」があります。EDMなどのクラブ・ダンスミュージックの多くが「4拍子」です。これは、「1小節に拍が4つある」ことを指しています。
「拍」とはバスドラムの「ズン、ズン」など、「一定間隔で刻まれるビートひとつひとつ」のこと。そして、それが4や3などの特定の数でまとまった長さを「小節」と呼びます。
DJでは曲を違和感なくつなげるために、キリのいい拍や小節が来るポイントを理解していることが重要になります。
ですので普段音楽を聞くときに、「この曲は4拍子だ」「歌が入るまでにイントロが8小節あったな」「8小節でキリのいいひとまとまりになっている」など、リズムに注目するのはいいトレーニングになります。
4分で分かるDJ講座!!色々な音楽ジャンルとBPM・リズムのちがい – プロのDJが教える レッスン前編 【DJスクール】
実際に曲をカウントしてみる
DJに必須の基礎トレーニングが、実際に曲を聞きながらカウントを取る練習です。
例えば、曲の出だしから展開する(歌が入る、曲調が変わるなど)までに何拍・何小節あるのか聞きながら数えてみます。そうすると、多くの場合4、8、16、32といった偶数で変わり目が来ることが分かります。
この練習をすることで、音楽の進み方とリズムの関係が分かるようになり、DJで曲をつなぐ時のポイントを掴む基礎になるのです。最初はバスドラムだけなど、分かりやすくビートを出している音に集中して追うのが良いでしょう。
プロが教えるDJ講座!色々な音楽ジャンルとBPM・リズムのちがい – 後編 EDM、Techno、House【DJスクール】
曲の構成を掴む練習
カウント練習のやり方が分かったら、いろいろな曲でやってみましょう。ジャンルによって曲の構成の傾向が異なるので、最初は好きなジャンルに絞って練習するのがおすすめです。
慣れてくると、キリのいい拍数や小節数が感覚的に分かるようになり、曲の展開するポイントや構成が自然に理解できるようになります。
そうなれば、他のジャンルでもカウント練習をやってみて、さまざまな曲の構成を学びましょう。ここまでの練習は、DJ機材がなくても音源さえあればできるので、基礎練習としてすぐにでも始められます。
DJ機材の曲のつなげ方を知る
リズムトレーニングと並行して、実際に機材を使った曲のつなげ方の練習もしたいところです。使用する機材やソフトによって細かい操作方法が異なるため、ここでは最低限の基礎知識をご紹介します。
CUEポイントは超重要
CUEポイントとは「曲を流し始める場所の目印」のことです。これをつけておくことで、いつでも流したい所から正確に曲を始めることができます。
レコード時代は盤にシールを貼るなどして針を落とすポイントを見分けていましたが、現代のPCDJソフトでは、デジタル音源の波形を見ながらCUEポイントを設定できます。
また「歌入りから8カウント戻った所にCUEポイントを打つ」などの設定もできます。ここで先述のカウント練習が活きるのです。
CUEポイントを活用することで違和感なくスムーズに曲をつなげることができるので、必ず覚えましょう。
DJ初級練習講座 基礎編 Step4 頭出しCUEについて no2om!
クロスフェーダーを使ったつなぎを練習する
DJコントローラーやDJミキサーの中央下部についている左右に動かせるツマミが「クロスフェーダー」で、1番大事な部分と言えます。
クロスフェーダーは左右のチャンネルでかかっている2つの曲の音量バランスを1つのツマミで調整できるもの。
フェーダーが左に寄っていると左チャンネル音量100%・右チャンネルは無音ですが、右に動かしていくと左右の音がだんだん混じり、1番右に寄った所で右チャンネル100%・左チャンネルは無音になります。
このクロスフェーダーを使った曲のつなぎ方をまず練習しましょう。
同じ曲でクロスフェーダーを使って曲を切り替える練習方法|初心者DJ道場
カットイン
クロスフェーダーを使ったつなぎのテクニックでまずおすすめなのが「カットイン」です。フェーダーを一気に左右に動かして曲をサッと切り替える手法です。具体的に以下の手順で練習をします。
- 左右のチャンネルで同じ曲を再生する、もしくは違う曲でテンポを合わせる(TEMPOフェーダーで調整する。ターンテーブルの場合はピッチコントローラー)
- 曲をつなぎたい場所が来る前に2曲目をCUEポイントから再生する
- 1曲目の終わりたい場所&2曲目を始めたい場所で、クロスフェーダーを一気に逆に切り替える
この練習のポイントは、「1曲目の終わる場所と2曲目の始まる場所が揃っている必要がある」ことで、そのために必要なのが先述のカウントとCUEポイントです。
例えば2曲目のCUEポイントを、曲を切り替える場所から8カウント前に設定しているなら、1曲目の終わる場所から8カウント前に2曲目を再生することでフェーダーを切り替えた瞬間に合う、ということです。これがずれていると曲のつながりに違和感があります。
このカットインを練習することで、基礎のカウント練習の感覚を機材でも実践できるようにしましょう。上達すると、全くテンポの違う曲をカットインで綺麗につなぐこともできます。
【初心者DJ向け】カットインで繋ぐテクニック(ぶっ込み)
YouTubeを活用する
DJの練習方法や機材の操作方法などは、文章や写真だけではなかなか伝わりづらいものです。今はYouTubeに初心者向けの教則動画がたくさんアップされていますので、ぜひ活用しましょう。
ここでは、初心者の方におすすめのチャンネルをいくつかご紹介します。
MIXFUN! – オンラインDJスクール
【DDJ-200】初心者でもiPhoneアプリでSpotifyを使ってDJできるコントローラーDDJ-200!10分レビュー & 使い方講座
オンラインDJスクールの公式チャンネルだけあり、見やすい映像と分かりやすい解説でクオリティの高いレッスン動画が見られるチャンネル。
DJの基礎知識やソフト・アプリの使い方、DJが選ぶ洋楽新譜チェックリストなど、コンテンツが充実しています。
DJ Kaz Sakuma
【初心者DJ向け】ミキサーとターンテーブル(CDJ)の接続方法
NY在住のDJ Kaz Sakumaさんのチャンネル。初心者向けの機材のチュートリアルやテクニック解説の他、現地のクラブシーンに関するトークなど興味深い内容の動画が豊富。映像が綺麗で見やすく、解説も丁寧で分かりやすいです。
DJ SHIGE CHANNEL
【超初心者DJ】繋ぎ方講座。誰でも簡単にキレイに曲を繋げる方法。
DJ初心者向けの基礎知識や盛り上げ方のコツ、クラブにまつわるコラムなどをアップしているDJ SHIGEさんのチャンネル。
DJをやってみたい方はもちろん、クラブ文化やDJという職業に興味がある方にも面白い話がたくさん聞けます。
AViA official DTM Channel
【PCDJ】コントローラーで初心者がスクラッチを始めるならまずこの技から練習しよう【PCDJ講座】#1
DJのスクラッチ技術向上を目的としたチャンネル。その他にもDJ機材レビューや、スクラッチ初心者向けの動画も豊富。
スクラッチに興味のある方や、機材選びの参考にしたい方におすすめ。
musichousefriends【mhfチャンネルちゅくちゅく】
【DJプチテク講座】名古屋女子 DJ初心者プチテクニック講座 #1 バックスピン&FILTER/TRANS 編
DJ機材のレビューの他、DJ初心者向けに機材の選び方やテクニック講座の動画が充実しています。
PCDJコントローラーでできるスクラッチ講座、Spotifyを使ったDJ機材など、最新のトピックに関する動画があるのも嬉しいチャンネル。
DJ初心者がくじけそうなときは?

「DJに憧れて始めたけれど、全然上達を実感しない…」
「自分には向いていないかも…」
DJの技術は最初は誰でも難しく感じるもの。初心者でくじけそうな人、すぐ挫折してしまったという人は多いです。
ここでは、DJ初心者がモチベーションを維持するための方法をご紹介します。
憧れのDJや曲を見つける
世界的な人気DJのプレイを知ったり、彼らの曲を聞いてみて、「自分もこんな風になりたい」という目標が決まると強いです。
モチベーションが上がりますし、目指すべきジャンルやスタイルが定まるので、練習・勉強の方向性も迷いにくくなります。
以下の記事で、世界の人気DJや注目アーティスト、代表曲をまとめています。ぜひお気に入りのDJを探してみてください。
DJのメンターを探す
自分の目標・指針となるDJが近くにいたり、実際にパフォーマンスを体験できると、良いモチベーションになります。
おすすめは「DJイベント」に行ってみることです。DJイベントとは、イベントの趣旨に沿ったジャンルの曲をDJが流して楽しむもの。
DJらしい洋楽のダンスミュージックだけでなく、J-Pop、ロック、アニソン、アイドルなどさまざまなジャンルのDJイベントが開催されています。
ポイントは「有名DJや選曲に定評のあるDJ」が出演するイベントを狙うこと。良いDJのパフォーマンスを直に体験できますし、好きなジャンルならよりモチベーションにつながりやすいです。
DJが活躍する音楽ジャンルを紹介

現在、さまざまな音楽ジャンルにDJが関わっています。クラブでDJがよくプレイするジャンルを知ると、どんな曲から聞けば良いかが分かります。また、演奏者や作曲家・音楽制作家、トラックメーカーとしてDJが参加しているジャンルも多いです。
ここでは、DJがよくプレイしたり、音楽作りに関わっていることが多い代表的なジャンルをご紹介します。
EDM
Electronic Dance Music(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の頭文字を取った略語で、シンセサイザーや打ち込みなど電子的な音源を使ったダンスミュージック全般を指し、幅広いサブジャンルがあります。
ポップで聞きやすいものからダークで硬派なものまでさまざまな楽曲がありますが、BPM120~130くらいのテンポに、バスドラムの四つ打ちが主な特徴。
現在のクラブシーンでかかるダンスミュージックでは最もポピュラーで主流なジャンルで、初心者はEDMアーティストからお気に入りのDJを探すのがおすすめです。
Martin Garrix – Animals (Official Video)
ハウス
厳密にはEDMの1ジャンルで、ヨーロッパを中心に流行っています。Progressive House(プログレッシブハウス)、Future House(フューチャーハウス)、Tech House(テックハウス)、Tropical House(トロピカルハウス)など、細かい派生ジャンルがあります。
さまざまなタイプの楽曲があり、ヴォーカル入りの聞きやすい曲も多いので、DJに馴染みがない方でも好きな曲が見つかりやすいです。
Avicii – Hey Brother (Lyric)
HIPHOP
DJはHIPHOP(ヒップホップ)を作る重要な要素のひとつです。ヒップホップにおけるDJは曲をかけるだけでなく、ラップ音楽のための音楽制作を行う「プロデューサー」を兼ねることもあります。さまざまなDJの仕事を知るのにヒップホップは良いジャンルです。
EDMと比べてテンポがゆったりした曲が多いため、クラブやパーティーで雰囲気を変えたい時にプレイされることもあります。
9th Wonder Making a Sample Beat on MPC for Actual Proof, Rapsody and Sundown
R&B
甘いサウンドやソウルフルなヴォーカル、しっとり・ゆったりした曲調が多いブラックミュージックのジャンル。クラブDJで「ムーディ」や「チル」な雰囲気を出したい時や、バーやラウンジでのDJプレイで重宝されます。
All Yours | Chill Mix (R&B, Chill Trap Music)
REGGAE(レゲエ)
レゲエのDJ文化は他のジャンルと比べて独特です。リズムやビートに合わせて語りをする「トースティング」を行うのが特徴で、「Deejay」と表記して通常のDJと区別することもあります。ジャマイカ発祥ということもあり、南国的な陽気で踊れるサウンドの曲が多いです。
The Best 10 Songs – U Roy
ポップス
ヴォーカル入りのポップな楽曲や人気のJ-Popなど、誰もが知っているような選曲でフロアを盛り上げていくスタイルのDJもあります。時間帯を問わずクラブでプレイされるジャンルです。
さまざまなポピュラー音楽に特化したDJイベントも各地で開催されていますので、好きなジャンルのイベントがあれば行ってみると良いでしょう。
J-POP CLUB REMIXES (Babymetal, Perfume, Claris, Tengal 6, Team Syachihoko and more)
アニソン
アニメの曲でDJする「アニソンDJ」も近年増えています。アニメだけでなく、ゲーム、ボーカロイドの楽曲が選曲されることも。
アニメソングしかかからないDJイベント・パーティーも増えいていますので、アニメ好きでDJもやってみたい方はぜひチェックしてみてください。
ANISON”アニソン” MIX ! (ANIME→REMIX)
まとめ

今やDJはさまざまなジャンルで活躍する音楽シーンには欠かせない存在になっています。あらゆるスタイルのDJがいますが、始める時の基本的な所はほとんど同じです。
クラブミュージックに興味があって、自分のやりたいDJのスタイルが決まっていれば、今は機材・教材が非常に手頃になっているのでとても気軽に始めることができます。
リズムや楽曲の構造など音楽の基本的な部分が分かり、機材の基本操作に慣れてくれば、そこから奥深いDJの世界をどんどん掘り下げていけるでしょう。この機会にぜひチャレンジしてみてください。