future bass(フューチャーベース)とは?最新ジャンルの歴史・作り方・おすすめ曲

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future bass(フューチャーベース)とは?

クラブミュージック界隈に突如として現れ、その人気を瞬く間に確かなものにしたfuture bass(フューチャーベース)。
いつの間にか流行していたという印象を抱く方も少なくないと思われるこのジャンル。

有名な覆面DJであるMarshmello(マシュメロ)や、「世界で最も稼ぐDJ」において2019年1位に輝いたThe Chainsmokers (ザ・チェインスモーカーズ)など。
彼らの楽曲をきっかけにfuture bassに触れたという方も多いのではないでしょうか?

その未来的なサウンドの特徴やジャンルの歴史、future bassから派生したサブジャンルからルーツとなったジャンル。
さらにはオススメの楽曲までピックアップしてご紹介します。

また、上記で紹介したMarshmello(マシュメロ)とThe Chainsmokers (ザ・チェインスモーカーズ)については、以下の記事で詳細まで触れて書かれています。
是非、こちらも併せてチェックしてみてください。

future bass(フューチャーベース)の特徴

future bass(フューチャーベース)の楽曲を聴いたときに抱くイメージとして
「なんだかキラキラしてて未来っぽい」
と思う方も少なくないのではないかと思います。

future bassをfuture bassたらしめる要素として重要なのが、その波形の形から「ノコギリ波」と呼ばれる音色のシンセベース。
さらには「声ネタ」と呼ばれるボイスサンプルを、通常よりピッチを上げて使用することも。
そしてキラキラしたシンセサウンドを乗せることで、future bassの核となる要素は完成します。

その他にもアルペジオコードの使用や、2ステップ由来のビートなど幾つかの特徴が挙げられます。
ですが誕生からまだ間もないジャンルであることもあり、誰かが明確に定めた定義はありません。

様々な要素が付与され、時には取り除かれて日々進化し続けているジャンルとも言えます。

future bass(フューチャーベース)の名前の由来

future bass(フューチャーベース)の名前の由来については、実は正しく証明された由来は存在しません。
 

  • future bassの源流が「Bass music」と呼ばれるジャンルである事に加え、未来的なサウンドである為という説。
  • 上記の「ベースミュージック」が流行していた2010年以降にリリースされたコンピレーションアルバム「Future Bass」(複数存在)がそのまま名前になった説。
  • ジャンルの確立に貢献したとされているアーティスト、Flumeがデビュー当時に所属していたレーベル「Future Classic」から取られたという説。
  • SOUNDCLOUD上でタグ付けされた「#Future bass」が自然とその方向性を定めていったという説

など幾つかの噂は存在しますが、どれも確かではありません。
それ故に生まれたミステリアスな部分もまた、future bassの魅力の一つと言えるのではないでしょうか。

future bass(フューチャーベース)の歴史

上記の様に名前の由来も定かではないfuture bassですが、その歴史についてはいくつかの考察が生まれています。
ここでは憶測も含まれる為、真意は定かではありませんがそれらしい歴史をまとめたいと思います。

まずはfuture bassが今の形で認識されるよりも前、2009年頃にはfuture bass「っぽい」音楽が登場しはじめます。
その後bandcampやSOUNDCLOUDといったサービスが注目を集めます。
そして当時流行していたTrapを中心としたBass musicや、そこから派生したサブジャンル的な音楽が多く作られました。


2013年には現在のfuture bassとさほど変わらないような音楽が現れはじめ、Flumeがリミックスした楽曲「You&Me」が起爆剤となり流行。
翌年にはこういったジャンル=future bassであると認識され、ジャンルの確立に至りました。

そしてLouis the ChildやMarshmello、Mura Masaなどのアーティストが大々的にfuture bassを取り上げ、2016年には一気に全世界へ広まりEDNシーンを大いに盛り上げました。

その後EDMシーンのみならず、ポップスにもこの波は波及することになります。
結果future bassはメインストリームとしての市民権を得ることとなり、様々なジャンルへ影響を与える一大ジャンルへと成長を遂げました。

future bassの進化系Kawaii Future Bass

future bassの話題と同時に取り上げられやすいKawaii Future Bass(カワイイフューチャーベース)は、文字通りハッピーで「Kawaii」印象付けがなされたfuture bassのサブジャンルです。

SOUNDCLOUD上でfuture bassやその原型が流行し始めていたころ、日本のトラックメーカーでありSnail’s House名義で有名なUjico*が2014年に提唱した「Kawaii Future Bass」が起源とされています。

この頃のSOUNDCLOUDでは後のCity Popブームにも繋がるVaporwaveやFuture Funkといったジャンルがすでに盛り上がりを見せていました。
ゲーム音楽やアニメ、萌えの要素や70~80年代のJ-POPといった日本のポップカルチャーが一部では評価され、ジャンルの垣根を越えてひしめき合っていた時代。
複雑に絡み合ったそれらがfuture bassと接近し、誕生したジャンルがKawaii Future Bassと言えるでしょう。

ファミコンライクなチップチューンサウンドに、より一層輝きを増したようなキラキラのシンセ。
アニメやゲームのボイスサンプリングを巧みに駆使してほんの少しセンチメンタルに展開されるKawaii Future Bassの世界は一つの独立したムーヴメントを生み出しています。

future bassのルーツとなったジャンル

future bass(フューチャーベース)の由来や歴史について触れましたが、future bassは突如降ってきたジャンルではありません。
では一体どんなジャンルから生まれた音楽なのか?という点について少しだけ触れたいと思います。

まず上記でも名前の挙がった「Bass music」ですが、これは例えば「EDM」の様に複数のジャンルを包括する表現です。
元々はヒップホップのうち1つとして使われる言葉でしたが、現在ではDrum ‘n’ BassやDubstep、Trapなどのクラブミュージックを纏めて表現される言葉として用いられています。

future bassはこのBass musicをルーツとして誕生したとされています。
中でもDubstepやTrapの影響は大きく、その周辺のジャンルの流行から自然と派生した形で生まれたのではないかと推測されます。

またその一方でクラブミュージックだけに留まらず、音楽シーン全体で例えばドリーム・ポップのような幻想的でメランコリックなサウンドが流行の兆しを見せていました。
こういった流行や新しく登場したものを取り入れ、この頃のクラブシーンやSOUNDCLOUDなどで活躍していたアーティストたちがお互いを刺激しあい偶発的に作り上げられていったfuture bass。

そのルーツの片鱗を感じることでより深く楽しめるキッカケになると思いますので、是非意識しながら聴いてみてください。

future bass(フューチャーベース)の作り方

future bass(フューチャーベース)の特徴自体が若干曖昧で、明確にそれと定められたものがないために作り方や参考にされるものもそれぞれです。

例えばBPMの取り方ひとつでも140前後でTrapを基本とするもの、60~70程度でDubstepを基本とするものなどがあります。
結果としては似たような着地点にはなるのですがやはり両者にはそれなりに違いが現れますので、この辺りはどちらがしっくりくるかを選べるポイントとして捉えて良いでしょう。
後のシンセが織りなすキラキラ感を目立たせるためにも比較的シンプルな構成で、909系のキットなどは相性が良いのではないかと思います。

比較的全体的に生音に近い音というよりは、派手でシンセらしい音が好まれる傾向がありますのでプリセットからチョイスして少しの変化を加える程度でハマる事も多いです。
ただあまり間延びしたような音は好まれないと思いますので、歯切れよくなるような使い方が望ましいでしょう。
使い方によっては急激にKawaii Future Bassに寄りますが、チップチューンサウンドなどもよく見られます。

ヴォイスサンプルに関してはそのまま使用されることは少なく、時に大幅にピッチに変化が加えられています。
単体で聴くとわざとらしすぎるように聞こえるかもしれませんが、声ネタは割と「それらしい要素」として重要な位置にいることも多いため、時には思いきって使用してみてください。

その特徴も多岐にわたる為、非常にざっくりとした説明にはなってしまいますが上記のポイントは是非試してみて頂きたいです。

その上で、現在リリースされているfuture bassの楽曲を聴き込んで、自分の作りたい形を見つけてみてください。
そうすることで自然と音色のチョイスやリズムパターン、楽曲の展開などが定まってくると思いますので、とにかく曲を聴きまくるのがおすすめです。

future bass(フューチャーベース)のおすすめ曲

future bassといっても様々な個性豊かな楽曲が無数に存在します。
以下ではその中でも有名な楽曲や、future bassの歴史の中で重要な位置づけとなった楽曲などをピックアップして5曲紹介いたします。

他にも素晴らしい曲はたくさんありますので、レコメンドなどから是非色々と聴いてみてください。

Marshmello – Blocks

Marshmello – Blocks (Official Music Video)

今や全世界から圧倒的な支持を得て、様々なプラットフォームで活動を続けるMarshmello。
何かと話題に事欠かない彼はfuture bassのシーンでも大きな影響力を持っています。
大ヒットを生んだ曲は多々ありますが、中でもこのBlocksはよりfuture bassの特徴を多く含んだ楽曲です。

トラップをルーツにおいたビートにノコギリ波を用いた鼓膜に響くベース。
キラキラと輝くシンセにその雰囲気を特徴づける声ネタ。
分かりやすいビルドアップにブレイクをはさんでからのドロップや、終盤に入る一層輝かしいシンセが気持ち良い、視聴後の爽快感も大満足な一曲。

EDM的な盛り上がりも十分に感じられ、幅広い層におすすめできる一曲です。

Foster The People – Best Friend (Wave Racer Remix)

Foster The People – Best Friend (Wave Racer Remix)

「Pumped Up Kicks」の大ブレイクで一躍人気バンドとなったFoster The Peopleの楽曲をオーストラリアの若きプロデューサー、Wave Racerがリミックスした一曲。

future bassの形が定まり、Kawaii Future Bassもその姿を現した2014年にリリースされました。
この楽曲はインディーロック周辺のファンの耳にも届くこととなり、future bassには自力では辿り着きづらい層への橋渡しという大役を担うことになりました。

原曲とは全く違う雰囲気を持つ楽曲に胸を撃たれ、ここからfuture bassに惹かれたリスナーも少なくないのではないでしょうか。
future bassのシーンの歩みの中で、重要な意味を持つ楽曲の一つです。

Shawn Wasabi – Marble Soda

Shawn Wasabi – Marble Soda (Original Song)

カリフォルニア州出身のアーティスト、Shawn Wasabi。
名前からもわかる通り日本のポップカルチャーに大きな影響を受けた彼は「Midi Fighter 64」と呼ばれる特注のMIDIコントローラーを用いてサンプリングされた音源をリアルタイムに演奏します。

ピカチュウのボイスサンプルや終盤で印象的なファイナルファンタジーのテーマの挿入など数えきれないほどの「ネタ」の数々。
合計153種類もの音源を使用して作られたこの楽曲は大きな話題を呼び、勢いに乗っていたfuture bassをさらに加速させる要因となりました。

Jai Wolf – Indian Summer

Jai Wolf – Indian Summer (Official Music Video)

オリエンタルな雰囲気漂う声ネタや時折織り交ぜられる美しいベルの音色。
煌びやかなシンセサウンドが壮大な印象を抱かせる
Jai Wolfの楽曲、Indian Summer。

バングラデシュ出身の彼は、雄大な世界観と美しいメロディーラインで多くの人々を魅了し、2017年にはThe Chainsmokersの「Something Just Like This」のリミックスを手掛けるなど実力も折り紙付き。

未来的で金属的な印象もあるfuture bassらしいサウンドを、いくつかのオリエンタルな要素と融合させることで、大自然を感じさせるつくり。
思わず息を呑むような映像もまた魅力の一つです。

Snail’s House – Pixel Galaxy

Snail's House – Pixel Galaxy (Official MV)

日本の若きアーティスト、Kawaii Future Bassの提唱者でもあるSnail’s Houseのヒット作。

全体的にチップチューンサウンドが目立ち、ゲームの起動音や星のカービィから抜粋されたフレーズなど、ゲーム文化への愛情を感じるつくり。
終始包み込まれるかわいらしい雰囲気と、コードワークにより生まれるセンチメンタルな感情が多くの人に刺さり大人気の曲となりました。

またそのカートゥーンライクでキュートな雰囲気に満ちたMVも高い評価を受けています。
彼が提唱するKawaii Future Bassのみならず、future bass全体に少なくない影響を与えたと思われる楽曲。
是非一度聴いてみてください。

まとめ

future bass(フューチャーベース)は突如現れたかのように思えるジャンルですが、それぞれのコミュニティが複雑に絡みあい時間をかけて生まれた音楽です。
そこにはアーティスト同士の高めあいや音楽シーン全体のトレンドなどが見え隠れしていました。

そうして生まれたfuture bassは日本のポップカルチャーをふんだんに取り入れたサブジャンルまで生み出し、そのどちらもが音楽シーン全体を沸かす勢いで盛り上がりを見せています。

今後さらなる発展が予想される注目のジャンルですので、これから先もfuture bassを是非チェックしてみてください。

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