DUBSTEP(ダブステップ)とは?必聴のDJ、サブジャンルまでご紹介

DJ紹介

ダブステップ(DUBSTEP)とは

DUBSTEP(ダブステップ)とは、リバーブの深くかかったドラムが特徴的な2ステップのこと。2ステップとは、1小節中で1拍目と3拍目でバスドラムを強調し、それ以外のリズムセクションが不規則に配置されたクラブュージックです。
 

「come again」

m-flo / come again

【タイトル】m-flo / come again

日本で大ヒットしたm-floのcome againも2ステップに分類されます。ドラムパターンが2ステップそのもので、非常に分かりやすいかと思います。

そんな2ステップから派生した初期のダブステップは、ややアウトローな雰囲気やファンキーさ、ソウルからの影響を垣間見ることが出来ます。

「distant lights」

burial – distant lights

【タイトル】burial – distant lights

ダブステップの初期を代表するアーティスト、Burial(ブリアル)の名曲。暗く怪しい音響空間が、まばらなリズムパターンに絡み、ディストピア的な世界を作り出しています。

しかし、現在では様変わりしたジャンルと捉えられることが非常に多く、分かりづらい部分もあります。本記事ではそれらについても解説していきたいと思います。

20年ほどの歴史があるEDMジャンル

「Flag Dub」

King Tubby – Flag Dub

【タイトル】King Tubby – Flag Dub

1999年にダブステップが誕生してから、これまで様々な進化を遂げてきました。

初期のダブステップを理解するには、まずダブ(dub)について知る必要があります。ダブは、レゲエのレコードのB面に収録されたカラオケ音源を、エンジニアがリバーブやディレイなどで加工した音楽が始まりとされています。

ダブはレゲエに留まらず、ロックを始め様々な音楽に影響を与えました。どのような形態においても、リバーブやディレイによる音作りが特徴です。

そして、2ステップとダブが融合することで初期のダブステップが誕生しました。その後Skrillex(スクリレックス)等のミュージシャンが、ダブステップを進化させたブロステップ(Brostep)でムーブメントを巻き起こし、現在に至ります。

イギリスのロンドンが発祥

ダブと2ステップが交わったのはイギリスのロンドンです。ダブにブレイクビーツやドラムンベースのエッセンスが加えられたミックスが流行し、それがダブステップの始まりだとされています。

それが2005年以降、ウェブサイトやブログ、音楽メディアやラジオ番組によって知名度が上がり、流行を生み出しました。

ポスト・ダブステップとは

「Maybes (James Blake Remix)」

Mount Kimbie – Maybes (James Blake Remix)

【タイトル】Mount Kimbie – Maybes (James Blake Remix)

2011年頃から使われだした言葉で、ダブステップの影響を受けた音楽を呼ぶジャンル。様々なジャンルの要素を用いるのが特徴で、アーティストによって曲の特徴は大きく変わりますが、ダウナーな印象を見せる曲が多く見られます。よりリバーブやディレイのかかった音が特徴的であることも非常に多いです。

幻想的で憂鬱なポスト・ダブステップは、クラブで聞くというより部屋でゆったり聞くことに向いているかもしれません。心の奥底にある深い感情を引き出してくれるようなジャンルです。

ダブステップ(DUBSTEP)の特徴

「First Of The Year (Equinox)」

Skrillex – First Of The Year (Equinox) [Official Music Video]

【タイトル】First Of The Year (Equinox) [Official Music Video]

ダブステップの特徴といえば、なんといってもワブルベースが強調されたドロップでしょう。ワブルベースとは、唸るように聞こえる特徴的なベースの音色のことです。上の動画で聞こえる「ギュイーン」という音がワブルベースです。

厳密には、ワブルベースを強調しないダブステップも多数存在しますが、現在ではワブルベースがダブステップの印象を決定付けました。

ダブステップの大流行を受け、ポップミュージックでも時々使用されることがあります。一度は聞いたことあるのではないでしょうか。

※ドロップ : 一般的に曲中のサビに当たる部分。

数多くのサブジャンルが誕生

ダブステップがメインストリームになるにつれ、世界中のアーティストが独自の解釈でダブステップを再構築し、多様なサブジャンルが誕生しました。オシャレで聞きやすい曲から激しい曲まで、バラエティに富んでいます。

後のEDMミュージックにも影響を残す

前述のポスト・ダブステップや、ワブルベースが使用されるようになったことを始め、ダブステップはさまざまな影響をEDMミュージックに残していきました。特にワブルベースを前面に押し出す展開は、楽曲に強烈な印象を加えることが出来る大発明です。

静かさも魅力の一つ

ベースの激しさが印象深いダブステップですが、チルステップ(Chilestep)などの落ち着いた雰囲気のダブステップも人気を得ています。オシャレな曲も多く、激しい曲より聞きやすいという人も多いでしょう。

ダブステップ(DUBSTEP)の必聴のDJ7選

ダブステップをプレイするDJは数多く、誰から聞いていいのかわからない方も多いと思います。本記事では、まず聞いて欲しい定番DJや、有名アーティストを紹介していますので、是非参考にしてください。

海外アーティスト

Skrillex(スクリレックス)

Skrillex(スクリレックス)はダブステップに革命を起こし、ダブステップムームメントを牽引した最重要人物です。間違いなく、最も有名なダブステップミュージシャンでしょう。

アメリカのロサンゼルスに生まれた彼は、アメリカのハードコアバンド「フロム・ファースト・トゥ・ラスト」でボーカルを務めていました。しかし、2006年以降は声帯を痛めたために脱退。ソロキャリアをスタートさせます。

2008年よりSkrillex(スクリレックス)名義で活動を初め、2012年にはグラミー賞3部門を受賞する大功績を収めます。

「Cinema (Skrillex Remix)」

Benny Benassi ft. Gary Go – Cinema (Skrillex Remix) (Official Video)

【タイトル】Benny Benassi ft. Gary Go – Cinema (Skrillex Remix) (Official Video)

2012年のグラミー賞受賞のうち、最優秀リミックス・レコーディング賞を受賞したCinema(Skrillex Remix)。強烈なワブルベースと美しいボーカルの対比が素晴らしい名曲です。

Kill the Noise(キル・ザ・ノイズ)

Kill the Noise(キル・ザ・ノイズ)は、Skrillex(スクリレックス)のアルバムに参加した経験のある盟友。その名前からも連想できる通り、ダブステップシーンの中でも特に過激な音作りをする人物の一人です。

Kill The Noise – Kill the Noise Pt. I (Official Music Video)

【タイトル】Kill The Noise – Kill the Noise Pt. I (Official Music Video)

ドロップで一気にKill the Noise(キル・ザ・ノイズ)の残虐性が爆発。その残虐性は、少々グロテスクなMVにもよく反映されています。彼の他の曲のMVにもそういった面は多々あり、目と耳で楽しめるアーティストです。

Knife Party(ナイフ・パーティー)

こちらも過激なアーティスト名ですが、その名に恥じない強烈な楽曲を存分に聞かせてくれます。

Knife Party(ナイフ・パーティー)は、オーストラリア出身のエレクトロバンド、ペンデュラム(Pendulam)を脱退したロブ・スワイヤー(Rob Swire)と、ギャレス・マクグレリン(Gareth McGrillen)の二人で結成したユニット。

ペンデュラム(Pendulam)は、複雑かつ高速なドラムパターンが特徴のドラムンベースというジャンルで有名なアーティストであり、その経験がKnife Party(ナイフ・パーティー)の活動にも活かされています。

「404」

Knife Party '404'

【タイトル】Knife Party ‘404’

過激なワブルベースも魅力的ですが、他のアーティストとは一味違うドラムパターンや楽曲の展開にも注目してください。

Distance(ディスタンス)

Distance(ディスタンス)のダブステップは、ダークな音世界が特徴的です。メタルやロックの影響で11歳からギターを始め、16歳にはドラムマシーンなどを駆使して電子音楽の世界へ。

彼が世に放ったダークなダブステップは、アーティスト達の間で評判になり、現在までに高い評価を獲得しています。

「Night Vision」

Distance – Night Vision

【タイトル】Distance – Night Vision

これまで紹介してきたダブステップに比べ、静かで退廃した雰囲気が広がっています。ワブルベースの鳴り響くハイテンションなダブステップに疲れたら、このような曲で落ち着いた時間を過ごすのもいいでしょう。

Burial(ブリアル)

Burial(ブリアル)は、ダブステップ黎明期に活躍したアーティスト「EL-B」の楽曲に出会い、ダブステップを発表するようになります。その影響力は絶大で、特に世界的人気バンドであるレディオヘッド(Radiohead)のトム・ヨーク(Thom Yorke)は、共同シングルに参加するほどのファンです。

「Archangel」

Burial – Archangel

【タイトル】Burial – Archangel

ダブステップの知名度を高めた名盤「Untrue」に収録されている一曲。ソウル系のボーカルをエディットし、儚げな楽曲に仕上げています。

日本人アーティスト

banvox

banvoxは兵庫県出身の日本人DJ。EDMやダブステップに影響を受け、活動を開始した初めの一年で450曲を作曲したという逸話があります。

大人気DJのアヴィーチー(Avicii)やデヴィット・ゲッタ(David geta)から絶賛を受けたことでも知られます。

「Watch Me」

banvox – Watch Me (Audio) [Google Android TV Commercial Music]

【タイトル】banvox – Watch Me (Audio) [Google Android TV Commercial Music]

GoogleのCMに起用され一躍有名になった楽曲。iTunesやBeatportなどのダンスチャートを賑わせたことも記憶に新しいです。キャッチーなメロディーが印象的で、一度は聞いたことのある方が多いはずです。

Blacklolita

Blacklolitaの特徴といえば、なんといってもワブルベースの音作りでしょう。金属的で音抜けのいいサウンドが本当に素晴らしいです。世界屈指のシンセジャンキーとして知られるアーティスト、Sota Fujimoriからも度々大絶賛を受けています。

「GIGA FLARE」

Blacklolita – GIGA FLARE

【タイトル】Blacklolita – GIGA FLARE

近年は音楽ゲームのbeatmania IIDXシリーズ、Arcaeaへの楽曲提供や、サンプルパックデベロッパーとしての活動など幅広い活躍をしており、これからの歩みに目が離せないアーティストです。

ダブステップ(DUBSTEP)のサブジャンル紹介

ダブステップの大流行は世界中を席巻し、新たなサブジャンルを多数生み出しました。ブロステップ(Brostep)に代表される激しいジャンルから、チップステップ(Chipstep)などのキャッチーで親しみやすいものまで、必ず気にいるジャンルが一つはあるはずです。

UKダブステップ(UK dubstep)

「stagger」

dubstep-skream-stagger

【タイトル】dubstep-skream-stagger

クラシックなスタイルのダブステップ。「攻撃的なワブルベースでテンションブチ上がり!」な現代のダブステップとは違い、スマートな印象です。強くリバーブをかけたドラムが特徴的。ダブステップの流行につれ、UKダブステップにもスポットライトが当たり、近年再注目されているジャンルです。

ディープ・ダブステップ(Deep dubstep)

「Chimera」

Truth – Chimera

【タイトル】Truth – Chimera

その名の通り、ディープな世界観を感じさせるダブステップ。深いリバーブやディレイを使うことで空気感を演出することが多く見られます。非常に陶酔感のあるジャンルです。

ダーク・ダブステップ(Dark dubstep)

「Our Empire (Nova Remix)」

Our Empire (Nova Remix)

【タイトル】Our Empire (Nova Remix)

同じく、こちらもディープな世界観を感じられます。よりダークな世界観を感じられる曲や、退廃的な印象の強い楽曲を指すことが多い印象ですが、ディープ・ダブステップと同じような意味で使われることも多いです。

ブロステップ(Brostep)

「Centipede」

Knife Party – Centipede (Official Video)

【タイトル】Knife Party – Centipede (Official Video)

UKダブステップに比べて音の高く攻撃的なベースを使うダブステップ。Skrillex(スクリレックス)が用いた、エレクトロ・ハウスにダブステップのベースを使うスタイルもブロステップと呼ばれます。

最も主流のダブステップと言っても過言ではないでしょう。これほどハードなジャンルが多くの人に聞かれる現象は、音楽の歴史を見ても珍しいことだと思われます。

※エレクトロ・ハウス : 様々な要素を含んだハードなハウスミュージック。

レゲエ・ダブステップ(Reggae dubstep)

Make It Bun Dem

Skrillex & Damian "Jr. Gong" Marley – Make It Bun Dem [OFFICIAL VIDEO]

【タイトル】Skrillex & Damian “Jr. Gong” Marley – Make It Bun Dem [OFFICIAL VIDEO]

その名の通り、レゲエとダブステップが融合したジャンル。レゲエ独特のボーカルが組み合わさることで、軽快でノリやすいジャンルになっています。ダブステップの大元であるダブはレゲエからの派生ジャンルであり、親和性が高いのにも頷けます。

リキッド・ダブステップ(Liquid dubstep)

「Run You Down (feat. Reija Lee)」

Phetsta – Run You Down (feat. Reija Lee)

【タイトル】Phetsta – Run You Down (feat. Reija Lee)

メロウで爽やかさを感じるダブステップ。リキッド・ファンク(Liquid funk)とは違いスピードは遅いので、ゆったりと落ち着いています。暑い夏にピッタリのサウンドが楽しめます。

※リキッド・ファンク(Liquid funk) : 爽やかでメロウなドラムンベースのサブジャンル。

チップステップ(Chipstep)

「Boss Wave」

Xilent – Boss Wave (Official Video)

【タイトル】Xilent – Boss Wave (Official Video)

チップチューンとダブステップが融合したジャンル。チップチューンとは、ファミコンやゲームボーイなどで使われていたような、ピコピコした音色を使った音楽。数あるダブステップのサブジャンルにおいてもとびきり異彩を放ちますが、日本人にとっては非常に聞きやすいのではないでしょうか。

チルステップ(Chillstep)

「Should Be True」

Phaeleh – Should Be True

【タイトル】Phaeleh – Should Be True

ダブステップに環境音楽的なシンセを加え、従来のダブステップに比べ落ち着いたジャンルになっています。

チルステップのチル(Chill)は冷やすという意味で、おそらくチルアウト(Chill out)という音楽ジャンルから付けられたものです。チルアウトは、フロアでのダンスに疲れた客たちが、フロアの端に備えられたくつろげる部屋で流されるような音楽のことです。

トラップステップ(Trapstep)

「Rescue Me (feat. Juliana Chahayed)」

Dekku – Rescue Me (feat. Juliana Chahayed)

【タイトル】Dekku – Rescue Me (feat. Juliana Chahayed)

特徴的なハイハットや、太いベースを特徴とするヒップホップのサブジャンルであるトラップと、ダブステップが融合したジャンル。トラップの要素が加わることで、より重苦しさを感じることが多いジャンルです。

オーケストラル・ダブステップ(Orchestral dubstep)

「History Maker 〜HITM Ver.〜」

DEAN FUJIOKA – "History Maker 〜HITM Ver.〜" Music Video

【タイトル】DEAN FUJIOKA – “History Maker 〜HITM Ver.〜” Music Video

ダブステップにオーケストラのサウンドを付加したサブジャンル。デジタルなサウンドに絡み合うオーケストラが、ダブステップには無かった壮大さを演出しています。電子音楽とそれ以外の音楽との融合は、これからの時代も必ず注目されるであろう試みであり、オーケストラル・ダブステップにも新たな発展を期待できます。

まとめ

今回は、EDMフェスの大定番であり絶対に知っておきたいジャンル、ダブステップについてご紹介しました。

ダブステップには、Skrillex(スクリレックス)やKill the Noise(キル・ザ・ノイズ)に代表される、ワブルベースが強烈なブロステップを初め、クールなクラシックスタイルのUKダブステップなど、幅広い世界が広がっていることを知って頂けたでしょうか。

より知識を深め、フェスに向かえば楽しめるポイントも増えてくるはずです。ダブステップをたくさん聞いて、よりよいEDMライフを送ってください。

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