EDMとは
EDMとは若者の間で人気の「電子音楽」と呼ばれる音楽のジャンルになります。まずはEDMの基本について解説していきます。
EDMは「エレクトロニック・ダンス・ミュージック」という音楽ジャンル
EDMは「エレクトロニック・ダンス・ミュージック」の略です。エレクトロニックとは電子回路を用いた音の合成装置であったり、生の楽器や音声をデジタルデータ化してコンピューターに取り込んで再生できる装置という意味です。
つまり、コンピューターに取り込んで再生した音で踊るための音楽がEDMと言えます。EDMを聞ける代表的な場所はクラブやフェス。人が集まって盛り上がりたいという場面でよく聞く音楽がEDMなのです。
EDMはひとつの音楽のジャンルであると同時に電子音楽の総称でもあります。実際にはEDMの中でも複数のジャンルに分かれており、クラブやフェスで楽しむジャンルだけでなく、リラックスしたい時に1人で楽しむジャンルのEDMもあります。
EDMのジャンルについては後ほど詳しく解説していきますので、気になる方はこの記事を読み進めて下さい。
EDMの特徴は?
EDMの特徴としてはテンポの良い曲が多いことが挙げられます。EDMは「BPM」と呼ばれる「1分間あたりの拍数」で曲のテンポを測ります。
この数値は医学用語で「1分間あたりの脈拍数」として使われており、人間の脈拍数の計測する指標です。ちなみに、人間の脈拍数は平均60~75とされています。
EDMの中で最も人気なのはDavid Guetta(デイビッド・ゲッタ)やAvicii(アヴィーチー)「Big Room(ビッグルーム)」というジャンル。このジャンルのBPMは120~140となっており、人間が軽く運動をした時の脈拍数と同じになります。
EDMがテンポが良く、テンションの上がる音楽が多いように感じられるのはBPMが大きく関係しているのです。
もうひとつのEDMの特徴は日本よりも海外で流行していること。そのため日本でEDMという言葉が馴染みがないと感じる人は多いですよね。
EDMが最も人気なのはアメリカやヨーロッパであり、代表的な音楽フェスティバルであるTomorrowlandやUltraなどは全て欧米で始まっています。
2019年最新のEDMアンセムをチェック
EDMのアンセムとは「代表曲」や「定番曲」という意味です。毎年多くの曲がリリースされ、売上やYouTubeの再生回数など様々な指標でその曲の代表曲が決定します。
そんな中、2019年に最も注目を浴びたのがAvicii(アヴィーチー)の「SOS」です。
https://youtu.be/u8tdT5pAE34
Avicii(アヴィーチー)は2018年に他界しており、彼の死後に未完成の曲を有名アーティストやスタッフが完成したアルバムを今年発表。そのアルバムの代表曲が「SOS」であり、2019年に最も注目を集めたEDMとなっています。
EDMのカラーは何色?
EDMのイメージカラーはレインボーカラーです。
EDMのフェスの中には多くの国籍の人が集まることを目的としたフェスもあり、様々な人が楽しめるという点が強調されたレインボーカラーがEDMカラーとなっています。
EDMに特化したフェス
これまでEDMとはどのようなジャンルの音楽かについて解説してきましたが、EDMを楽しむことができる場としてフェスがあります。
ここではEDMの代表であるビッグルームの定番曲を楽しめるフェスとして最も有名なものを3つ紹介します。
Tomorrowland
TomorrowlandはEDMの領域を超えて、世界で最も人気の音楽フェスです。
日本での開催はなく、ヨーロッパのベルギーで毎年開催されるイベントになっており、独特の世界観と豪華なステージセットや演出が点が魅力。また、Tomorrowlandには世界で最高峰のDJが集結し、ステージを披露するため、世界中から人が集まります。
Tomorrowlandが開催される3日間で合計20万人近くの人が参加するため、チケットの入手も非常に難しいフェスです。
Ultra
Tomorrowlandと並んで世界中で人気のフェスがUltraです。Ultraはアメリカのマイアミで始まったEDMのイベントで、世界各地で開催されています。UltraはTomorrowlandとは異なり、都市で楽しめるEDMフェスというコンセプトがあり、各国の都心で楽しめるフェスとなっています。
日本では2014年から2019年まで東京のお台場で毎年開催されており、2016年には3日間開催で12万人を超える人が集まりました。過去には、現在世界の人気DJランキングのトップであるMartin Garrix(マーティン・ギャリックス)やThe Chainsmokers(ザ・チィエンスモーカーズ)も登場し、ステージを盛り上げました。
日本国内で世界の有名DJがEDMをプレーする姿を見れる数少ないチャンスとなっており、国内最大のEDMイベントとして定着しています。
EDC
EDCも世界で最も大きなEDMを楽しめるフェスとなっています。EDCは2017年に日本でも開催され、2日間で合計8万人以上の人が集まりました。
EDCの特徴としてはステージが複数に分かれており、各ステージで豪華DJがEDMを披露するという点です。そのため、EDCではビッグルームのジャンルはもちろん、その他様々なジャンルのEDMを楽しむことができる点も魅力の1つです。
EDMのジャンルに関しては、次の見出しで、ジャンル毎の代表曲も紹介しながら解説をしていきます。
EDMのジャンル①:Big Room(ビッグルーム)
EDMと聞いて皆さんが一番に思い浮かべるのがBig Room(ビッグルーム)です。ここではBig Room(ビッグルーム)の特徴や定番曲について説明します。
特徴
Big Room(ビッグルーム)の特徴はBPMが125~130の四つ打ちあ基本がサウンドです。クラブやフェスで聞くEDMのほとんどはBig Room(ビッグルーム)の音楽に分類されます。
定番曲
【タイトル】David Guetta – Play Hard ft. Ne-Yo, Akon (Official Video)
定番曲の1曲目はDavid Guetta(デイビッド・ゲッタ)の「Play Hard」です。この曲はEDMが流行り出した2013年の音楽で、EDM人気に火をつけた楽曲でもあります。
【タイトル】Avicii – Levels
この曲を知らないという人の方が少ないと思わせる1曲です。Aviciiの代表曲であり、今も街やテレビでよく流れていますよね。
【タイトル】Afrojack – Ten Feet Tall (Official Lyric Video) ft. Wrabel
三代目J Soul Brothersともコラボして日本でも人気の高いAfrojackの曲です。Ultra Japan 2019でも大トリを務め、その際にも披露した大人気曲です。
EDMジャンル②:Dance Pop(ダンスポップ)
EDMはDJがプレイするだけでなく、多くのアーティストが自身の楽曲に取り入れています。多くの人気アーティストが歌っている歌はDance Pop(ダンスポップ)に分類されます。
特徴
Dance Pop(ダンスポップ)はEDMの中でもアップテンポで単純な曲の構造を持つ強いビートが特徴です。Dance Pop(ダンスポップ)は元々はポスト・ディスコやシンセポップから発展したと言われています。
定番曲
【タイトル】Justin Bieber – Sorry (PURPOSE : The Movement)
Dance Pop(ダンスポップ)の代表曲はJustin Bieberの「Sorry」です。この曲は世界中で大人気の曲で、YouTubeの再生回数は30億再生を超えています。
【タイトル】Ed Sheeran – Shape of You [Official Video]
日本でも大人気となったEd Sheeranの「Shape of You」。この音楽もDance Pop(ダンスポップ)に含まれます。クラブなどではこの曲のリミックスなどが毎日のように流れています。
【タイトル】The Chainsmokers – Closer (Lyric) ft. Halsey
大人気DJであるThe Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)の代表曲です。リズムが良く、ポップなリズムが特徴の1曲です。
EDMジャンル③:Bounce(バウンス)
3つ目に紹介するのがBounce(バウンス)です。バウンスはビッグルームのジャンルと区別がつきにくいですが、ジャンルとしては異なる部類になります。
特徴
Bounce(バウンス)は飛び跳ねる系のEDMであり、乗りやすいテンポの楽曲が多いです。特徴としてはキックの真裏にベースが入るという特徴があります。
定番曲
【タイトル】Nicky Romero – Toulouse
人気DJであるNicky Romeroの楽曲であり、PVの仮面の男が特徴的ですよね。ダンス音楽として激しめの音楽であり、人気の1曲です。
【タイトル】W&W & Hardwell & Lil Jon – Live The Night (Extended Mix)
W&WとHardwellが一緒になって作成した楽曲で、クラブでもよく流れています。一度聞いたら耳から離れなくなる音楽で、テンションが上がりますよね。
【タイトル】KSHMR & Marnik – Bazaar (Official Sunburn Goa 2015 Anthem) [Official Music Video]
KSHMRの音楽で、こちらも耳にすることが多い曲です。サビはこれぞBounce(バウンス)という音楽になっており、非常に盛り上がります。
EDMジャンル④:Progressive House(プログレッシブハウス)
Progresseve House(プログレッシブハウス)は1990年代にイギリスを中心としたヨーロッパ諸国で発展したハウスミュージックの派生系です。現在はEDMのジャンルの1つとして認識されています。
特徴
Progresseve House(プログレッシブハウス)の特徴は爽やかなサウンドです。ハウスミュージックからの派生で埋まれたジャンルであり、聞きやすい音楽が多いです。
定番曲
【タイトル】Swedish House Mafia ft. John Martin – Don’t You Worry Child (Official Video)
伝説的なDJ集団Swedish House Mafiaの曲です。この曲はEDMを代表する音楽となっており、今でも多くの場面で耳にします。
【タイトル】Avicii – Lonely Together ft. Rita Ora
Avicii(アヴィーチー)の楽曲はプログレッシブハウスに分類される音楽が多いです。「Lonely Together」以外にも代表曲である「Wake Me Up」もプログレッシブハウスです。
【タイトル】Tiësto – Red Lights (Official Video)
DJ界でももっと年季の入ったDJであるTiestoの代表曲です。一気に盛り上がるポイントはありませんが、耳障りが良く心地よいサウンドが特徴ですよね。
EDMジャンル⑤:GROOVE HOUSE(グルーヴハウス)
EDMのジャンルの中でも新しい部類に入るのがGroove House(グルーヴハウス)です。このジャンルはプログレッシブハウスのサウンドの影響を大きく受けているとされてます。
特徴
Groove House(グルーヴハウス)の特徴としてはプログレッシブハウスと比較してより現代的なサウンドであり、グルーヴ感が増しています。より近代的なサウンドという印象を受ける人が多いかもしれません。
定番曲
【タイトル】David Zowie – House Every Weekend (Official Video)
みんなで盛り上がるのはもちろん、1人で聞いてテンションを上げるのにも向いている1曲と言えます。Groove House(グルーヴハウス)の代表曲です。
【タイトル】Kryder – STAY | We Rave You Exclusive
イギリス出身のDJで多くのリミックス作品を発表し、人気を集めています。Groove House(グルーヴハウス)はヨーロッパで人気のジャンルということでヨーロッパ出身のDJが多いです。
【タイトル】Martin Garrix & Third Party – Lions In The Wild [Official Video]
こちらもヨーロッパ出身のDJであるThird Partyの曲です。Martin Garrix(マーティン・ギャリックス)とのコラボということでこの曲にはビッグルームの要素も多く入っています。
EDMジャンル⑥:Future House(フューチャーハウス)
EDMの中で最も新しいのがFuture House(フューチャーハウス)と呼ばれるジャンルです。こちらもハウスミュージックから派生したジャンルとして話題になっています。
特徴
特徴としてはなんといっても現代的なサウンドにあります。オシャレな曲から盛り上がる曲まで多彩な音楽があるのがFuture House(フューチャーハウス)の特徴です。
定番曲
【タイトル】Oliver Heldens & Shaun Frank – Shades Of Grey (Ft. Delaney Jane) [Official Music Video]
Future House(フューチャーハウス)を開拓していったDJであるOliver Heldens(オリバー・ヘルデンス)の代表曲です。オシャレなサウンドが特徴でリラックスした時間に聞きたい1曲ですよね。
【タイトル】Don Diablo – Head Up ft. James Newman | Lyric Video
近年大人気のDJであるDon Diablo(ドン・ディアブロ)の曲です。非常に乗りやすくテンションの上がる楽曲となっています。
【タイトル】Steve Aoki & Headhunterz – The Power Of Now (Official Video)
日系のDJであるSteve Aoki(スティーヴアオキ)もFuture House(フューチャーハウス)を取り入れています。人気のDJもFuture House(フューチャーハウス)のサウンドをこれから取り入れていくことになりそうです。
EDMジャンル⑦:TROPICAL HOUSE(トロピカルハウス)
南国のビーチでゆっくり楽しめるような音楽ということが由来となっているのがTROPICAL HOUSE(トロピカルハウス)です。日本でも人気のジャンルの1つですよね。
特徴
特徴としてはゆったりとしたテンポで流れるメロディーとオシャレな雰囲気の音楽を楽しむことができるという点です。クラブやフェスではあまりプレーされませんが、1人でいる際にゆっくり楽しむという人は多いようです。
定番曲
【タイトル】Kygo – Firestone ft. Conrad Sewell (Official Video)
TROPICAL HOUSE(トロピカルハウス)と言えば、Kygo(カイゴ)ですよね。代表曲の「Firestone」は今でも大人気の楽曲です。
【タイトル】Matoma & Becky Hill – False Alarm [Official Music Video]
ゆったりとしたメロディーから徐々に盛り上がりを見せるこの曲はTROPICAL HOUSE(トロピカルハウス)の代表的な音楽です。
【タイトル】Jonas Blue – Fast Car ft. Dakota (Official Video)
ドライブをしながら流したいサウンドの曲ですよね。DJであるJonas Blue(ジョナスブルー)は今世界で最もタレントのあるDJの1人となっています。
EDMジャンル⑧:TRAP / DUBSTEP(トラップ/ダブステップ)
EDMのジャンルの中でも異質なジャンルがTRAP / DUBSTEP(トラップ/ダブステップ)です。このジャンルは元々ヒップホップの流れを受け、そこにEDMの要素が加わっています。
特徴
TRAP / DUBSTEP(トラップ/ダブステップ)の特徴としては激しいサウンドの音楽が多いという点です。人気DJにはSKEILLEX(スクリレックス)やDJ Snake(スネイク)がいます。
定番曲
【タイトル】SKRILLEX – Bangarang feat. Sirah [Official Music Video]
SKEILLEX(スクリレックス)の代表曲です。この曲はとにかく激しいメロディーが特徴で、一度聴いたら忘れられないですよね。
【タイトル】David Guetta & Showtek – Bad ft.Vassy (Lyrics Video)
EDMのクラブミュージックの定番と言えばこの曲ですよね。2014年に発表された曲ですが、現在でも大人気となっています。
【タイトル】DJ Snake – Magenta Riddim
日本でも何度もプレイしているDJ Snake(スネイク)。彼の音楽もTRAP / DUBSTEP(トラップ/ダブステップ)に分類されます。
EDMジャンル⑨:TWERK(トワーク)
EDMの中でTRAP / DUBSTEP(トラップ/ダブステップ)と並んで激しい音楽のジャンルに分類されるのがTWERK(トワーク)です。
特徴
TWERK(トワーク)の特徴はお尻を激しく振って踊るヒップ・ホップ・ダンスです。激しく踊るということで、クラブなどで多く聞かれる音楽となっています。
定番曲
【タイトル】ARASH feat. SNOOP DOGG – OMG (Official video)
人気のシンガーであるSNOOP DOGG(スヌープドッグ)が曲を担当しています。ダンスミュージックとして非常人気が高いです。
【タイトル】Diplo – Get It Right (feat. MØ) (Official Music Video)
人気DJのDiplo(ディプロ)もTWERK(トワーク)を代表するDJです。ダンスミュージックとしての印象が非常に強いですよね。
【タイトル】Major Lazer & DJ Snake – Lean On (feat. MØ) (Official Music Video)
EDMの中でも最も有名な曲と言ってもいいかもしれません。「Lean on」もTWERK(トワーク)のジャンルに分類されます。
まとめ
本記事ではEDMとはどのような特徴を持つ音楽で、どんなジャンルがあるのかについて解説してきました。
EDMで最も人気のあるジャンルはビッグルームと呼ばれるジャンルですが、そのほか複数のジャンルがあり、中にはゆったりとしたリラックスタイムに楽しむためのEDMもあります。
EDMに興味を持ったという人は上記の代表曲を聞いてみるのはもちろん、一度フェスなどに参加することをおすすめします。フェスに参加すれば、EDMにはまること間違いなしですよ。
この記事がEDMについて詳しくしりたいと考えていた方の参考になれば幸いです。